「ほれほれ〜ちぃちゃ〜ん。パンツパンツー。」
ここは教室なのに、まるで私の部屋にいるみたいな普段のノリで、
机に座ったみっちゃんがスカートの裾をつまみ、私の目の前でパタパタとさせた。
薄い水色のショーツがはっきり見える。
「あははっ!ちぃちゃん赤くなってる〜。」
「……。」
みっちゃんが顔を近づけて、ヒソヒソ声で囁いてくる。
「ボッキしちゃった?」
「なっ、何言ってんのよっ!」
「ムフフ。ちぃちゃん可愛い!はい、これ定規。」
「…定規?」
「何センチか測ってきてよ。ちぃちゃんの硬くなったぁ、お・ち・ん・ち・ん。」
「バッ、バッカじゃないの…!」
「やだなぁ、そんなに怒んないでよぅ。つまんなそうな顔して外なんか見てるから、
どうかしたのかなって思っただけなの。でも良かった。ちぃちゃんいつも通りだ。」
ぴょんっと机から下りて、みっちゃんが微笑んだ。
窓から差し込む太陽の光が、キレイな茶色の髪でキラキラ輝いている。
「私は…いつもと同じだよ…。」
怒ったフリをしておいて良かった。
今さら少し顔が赤くなったって、みっちゃんは気付きはしないだろうから…。
大きくなって、みっちゃんは変わった。
毒をまき散らしていた問題児は、中学生になって、高校生になって、いっぱい勉強もして。
要するに、オトナになったんだと思う。
背も伸びて、見た目もずいぶん変わった。
私より頭一つ分大きな身長で、とても女の子らしいスタイルになった。
お姉ちゃんに「ぺちゃぱい」とバカにされていたのはほんの4、5年前のことなのに、
今では同性なら誰もがうらやむような、大きくてたぷーんとした胸をしている。
昔と変わらないのは、いたずら好きな性格と、
ちょっとふざけたしゃべり方と、ツインテールくらいなものだろうか。
今のみっちゃんを評すると、可愛くて、明るくて、社交的な女の子。
この外見と性格で、おまけに下ネタもぜんぜん平気だから、特に男の子達からはすごい人気がある。
「おーい、松岡!ちょっと来てくれー!」
向こうの方で集まっていた男の子のグループが、みっちゃんを呼んだ。
「なにー?」
みっちゃんが行ってしまう。
もう少しあの笑顔を私に向けていてほしかったのに。
私の視線は名残惜しそうにみっちゃんを追いかける。
「今日さぁ、オレらと遊ばない?」
「うんっ、いいよ!…あ、やっぱヤダ。」
「おいおい、どうしてそうなる?!」
「いやぁ、なんかおごってくれるんならいいけどぉ。あたし今、お金ないのよね。」
「ったく、お前の金欠はいつも変わらんだろうが…。
わーったよ、何でもおごってやるってば。だから頼むよ、なっ?」
「やったー!」
…みっちゃん、今日はあの人達と遊ぶんだ。
それじゃあ私は暇になっちゃうな。
でも、夜になったらきっと部屋に来てくれるはずから、いいよね。
少しくらい、ガマンしなくちゃ。
昔みたいに家で一緒に過ごす時間が少なくなってきて、私は寂しかった。
みっちゃんは私の所有物でもなんでもないけれど、みっちゃんが盗られてしまうような気がして、嫌だった。
その思いは、年々強くなっている。
私は心の中で、みっちゃんに依存していた。
この高校に通っているのも、みっちゃんが行きたいと言っていたから同じにしただけで、
一緒にいたいからという以外の理由なんてない。
本当の意味で友達と呼べるのは、みっちゃんしかいない。
たった1人の親友が、たった1人の友達。
だって、私は怖いのだ。
誰かと友達になって仲良くなったら、
私が普通の女の子とは違う身体をしていることを知られてしまうかもしれない。
『フタナリ』だってことがバレてしまうかもしれない。
そうしたらきっと、バカにされて、のけものにされて、いじめられてしまう。
秘密を背負った私は、そんなリスクを冒してまで知らない人と友達になろうだなんて思わなくなった。
やろうと思えば友達なんてすぐに出来るけど、
そうやって簡単に出来る友達なんてのは、所詮薄っぺらい見せかけだけ。
ひょんなことで、何をされるか分からない。
そんな信用できない友達を作っても、自分で自分を危険に晒すだけだ。
私にはみっちゃんがいるんだから、それでいい。
私にとって、みっちゃんは誰よりも大切な人。
小さいころからずっと一緒で、互いのことはなんでも知っている。
私の身体の秘密だってもちろん知っているから、
それを当然のこととして受け入れ、特別なことだとも思っていない。
そんな人はみっちゃん以外にいないし、これから先もいるはずがない。
もしかしたら、なんて都合の良い希望を抱いた時期もあったけれど、
現実は残酷で冷たいということを、私は過去の体験で嫌というほど分かっていた。
小さい頃、自分の身体が特殊なことは、ほとんど気にならなかった。
中学生になって、思春期になって、その部分に変化がはじまっても、
自分にとっては長い間慣れ親しんだ身体なので、それで私が突然内気になったわけではない。
原因は、私のこの身体が他人から見ればとても奇妙で、
気持ちが悪くて、嘲笑の対象になるということを知ったからだった。
いくら私が気にしなくても、まわりの人間がそうではなかった。
中学2年の夏、私の秘密はいくらサポーターで押さえつけても隠しきれないくらい目立つようになっていた。
そのせいで水着が着られなくなり、水泳の授業を毎回見学させてもらうようになった。
そうしたら、理由を勘ぐった同級生がおもしろ半分に色々と噂をはじめ、
ある日プールの後の教室で私は偶然それを耳にしてしまった。
あまりにひどい内容に悲しくてどうにもならなくなり、
自分の席に座ったまま動けずに、その場で泣き出してしまった。
少し遅れて教室に戻ってきたみっちゃんは、泣いている私を見つけると血相を変えて駆け寄ってきた。
すぐに事情を把握したみっちゃんは、怖い顔で教室を見渡してから、
クラス全員をものすごい声で怒鳴りつけた。
人気者のみっちゃんが本気で怒ったから、みんなびっくりして静まり返った。
うわさをしていた子達はバツが悪そうな顔をしてうつむいた。
そういうことが中学では何回かあって、その度にみっちゃんだけが私を助けてくれた。
私の中でみっちゃんの存在がどんどん大きくなっていった。
友達を作ろうとしない私とは対照的に、
みっちゃんは学年がひとつ上がるごとにどんどん友達を増やしていった。
中学の時点で全校生徒に存在を知られるほどの有名人になっていたみっちゃんは、
高校生になってからはさらに交友範囲を広げて、
今では聞いたこともないような遠くの学校にまでたくさん知り合いがいるらしい。
私が知らないたくさんの人が、みっちゃんの友達になっている。
裏表がない性格だから、女の子からも人気があったけれど、
男の子達は特にみっちゃんと仲良くしたがっていた。
今の学校で、私がみっちゃんの幼なじみだということを知っている人はほとんどいない。
地味で目立たない私なんかを、どうしてみっちゃんはいちいち構うのかと、疑問に感じている人すらいる。
『あんな子放っておきなよ。あたしあの子嫌ーい。』
私に聞こえていないと思って、そんなことを言う人もいたけれど、
そんな時みっちゃんは必ず、
『ちぃちゃんは私のユイイツムニの親友なんだよ?』
って、笑顔で言っていた。
その言葉通り、みっちゃんはどんなに人気者になって友達が増えても、私のことは決して忘れなかった。
独りでいることが多い私を、いつも気にかけてくれた。
1年の時クラスが別になってしまったら、
わざわざ毎日私のいる教室に乗り込んで来て、お弁当を2人で一緒に食べてくれた。
私が内気になりがちな理由を分かっているから、私を元気づけようとしてくれる。
最近はいつも、エッチなことを言って私をからかってくる。
私は怒ったフリをして、みっちゃんは恥ずかしがる私を見てケタケタ笑う。
お互いそういうことが気になる年頃だし、みっちゃんは男の子とよく遊んでいるから、
これくらいどうってことないんだろうけど…。
性欲を煽られる私は困ってしまう。
私の胸がこんなにもドキドキするのは、ただ恥ずかしいからじゃない。
いつからだろう。
私はみっちゃんが好きで好きでたまらなかった。
*
「来たよー。」
その日の夜、晩ごはんを食べ終わって部屋にいると、8時を過ぎてからみっちゃんがやってきた。
制服姿で肩にカバンを掛けて、今帰ってきたばかりらしい。
思っていたより早く来てくれて嬉しかった。
机の上に勉強道具を広げてみたけれど、みっちゃんのことが気になって手につかないし、
ゲームで気を紛らわそうとしても、にぎやかなみっちゃんがいないとぜんぜん楽しくない。
結局私は独りだと何もする気がおこらない。
ただ座って時計を見ながら、ずっと、『みっちゃんまだかなぁ』って待っていた。
「いやぁ、いっぱいおごってもらっちゃったよぉ。あ、ジュースもらうね。」
私が飲んでいた炭酸を手に取り、腰に手を当てポーズを決めながらゴクゴク飲むみっちゃん。
「ん〜おいし!」
高校生にもなって、間接キスを意識するなんてバカみたい。
でも、私はそれがすごく気になってしまう。
昔よりも今のほうがずっと意識している。
みっちゃんの唇が、さっきまで私の唇が触れていたところに当たっている。
喉が動いて、コクン、コクン、って飲み込んでいる音がする。
みっちゃんがボトルから口を離すとき、飲み口と下唇の間に細い唾液の糸が出来ていた。
まるで、キスを終えたかのように見えて、すごくエッチに感じた。
みっちゃんの口から離れたペットボトルがテーブルに置かれてもなお、
私はそれをじーっと見つめてしまっていた。
「ちぃちゃん、なに見てんの?」
「へ?!え、ああ、な、なんでもない!」
「変なのー。まぁいいや。それよりさぁ、ちぃちゃん聞いた?」
「えっと、な、何を?」
私は生返事をしながら手を伸ばし、ジュースを持った。
この飲み口が湿ってるのは、みっちゃんの唾液がついてるから…。
そう考えると興奮して、つい唇を尖らせそうになってしまう。
「もう、びっくりだよ。茉莉ちゃんが、援交したんだってー。
『おっさんに20万で処女売った』って、札束ヒラヒラさせながら言ってたよ。」
「ブボーッ!!」
不意を突かれた私は、口に流し込まれたばかりのジュースを虹が出そうな勢いで吹き出してしまった。
「あははっ!ちぃちゃん噴水みた〜い!」
「げほげほっ!ごほっ!」
「も〜、驚きすぎだってばぁ〜。ちぃちゃんったらすぐに信じるんだもんなぁ〜。」
「ケホッ…な、何?ウソなの?!」
「決まってるでしょ。もうちょっと茉莉ちゃんを信じてあげなきゃ。」
「あんたのウソは笑えないのよ…」
「うふふ〜。だって、食べたり飲んだりしてるときのちぃちゃんって、
すぐに吹き出すからおもしろいだもん。それに、こういうウソにはすぐ騙されるよねー。
他人がエッチしたとか、そんなに気になる?」
「べ、別にそんなことはない!」
「ムキになるあたりもアレだよねぇ。エヘヘ。当ててあげよっか?
ちぃちゃんて、実はまだなんでしょう?」
今さらなんだっていうんだろう。
そんなの決まってるじゃない。
どう考えたって、私に経験なんてしてるはずがないでしょうが。
こんな変な身体なんだから…。
「だったら何だっていうのよ…。」
「まぁ、聞かなくても分かってたんだけどね。」
「なら聞かないでよ!」
「いや、念のためにね。確認のためさ。」
「…確認って、何の?」
「へへへ〜。」
みっちゃんは目をキラキラさせながら、私を見つめてきた。
「な、なに…?」
「ちぃちゃん、あたしとエッチしてみない?」
「…え?!」
「エッチ、だよ、エッチ。セックスとも言う。」
「きゅ、急にどうしちゃったの?!」
「実はあたし、前から考えてたんよー。
ちぃちゃんって、あたしとエッチしようと思えばできるわけじゃん。
だってちぃちゃん、ちんちん付いてるし。そうでしょ?」
「それは…そうだけど…」
「だから、エッチしようぜ!そのちんちん使って!」
「いや、でも…そんな簡単に…も、もしかしてみっちゃん、
もうしたことあるの…?だからそんなに軽く…」
「こらこらぁ、何を言ってるんだね!あたしを何だと思ってるのさ!
あたしだってエッチなんかしたことないに決まってるだろーが!」
「な、なら…どうして…」
「だからぁ、私…っていうかちぃちゃんもだけど、
いつかは必ず誰かと初めてを経験しちゃくちゃいけないわけだよね。
問題は誰とかってことなんだけど、私はせっかく初めてエッチするなら、
一番仲良しのちぃちゃんとがいいな、って前から思ってたの。
もちろん、普通の女の子同士だったらそれは無理だけど、
ちぃちゃんとならそれが出来るんだもん。すごいことだと思わない?」
「で、でもあたし…そんないきなり言われても…みっちゃんとエッチするなんて…」
「あたしじゃ嫌?おかしいなぁ。
もっとその気になってくれると思ってたんだけど。誰か好きな人がいるわけ?」
「そ、そんなのないよ!あるわけない!
あたし…あたし…みっちゃんのこと好きだよ?!」
焦ってまくしたてたら、勢い余って告白っぽい言葉を口にしてしまった。
「…よかった。あたしもちぃちゃんのこと、好だもん。」
みっちゃんはニコッと笑った。
「今日はちぃちゃんとこに泊まるよ。着替えてくるから、ちょっと待っててね。
そしたら、一緒にお風呂はいろ?で、その後にエッチしよ!」
「う、うん。」
みっちゃんは「よっこらしょー」と言いながら窓枠をまたいで、隣に帰っていった。
「これって…夢じゃないよね…」
とりあえず「うん」と返事をしてしまったけど…。
突然みっちゃんが言いだしたことが、とても信じられない。
私これから、みっちゃんとエッチするの?!
「マジでか…。」
自分の初体験のこととか、あまりに現実離れしていて、
想像しようとしても何も思い浮かばなかったのに。
現実って、こんなものなのかな…。
ただ、私が夢に思い描いていた初めての人は、確かにみっちゃんだった。
でも、こんなのって…なんだかウソみたい…。
「はっ?!いけない、私も準備しなくちゃ。」
しばらく放心して立ち尽くしていた私は、慌てて着替えを用意した。
それから、とりあえずベッドを整えてみた。
「おまたせー。」
そうこうしているうちに、ジャージ姿になったみっちゃんが戻ってきた。
「そんじゃ、お風呂行こうぜ!」
「うん…。」
みっちゃんに腕を引かれながら、部屋を出た。
「おう、美羽?今日は泊まりかぁ?」
廊下で、ビールを持ったお姉ちゃんに出くわした。
「まぁ、そんなとこ。ねー、ちぃちゃん?」
「ん…うん。」
「おまえらいつまで経っても仲良いなぁ。
とりあえず、明日も学校あんだから、あんま夜更かしすんなよー。」
「分かってるって。おねーちゃんこそ、あんま飲みすぎると死ぬぞっ!」
「へーへ。」
私がみっちゃんと一緒にお風呂に入ると知ったら、お姉ちゃんは色々と怪しがると思う。
でも、ビールで酔っ払っているお姉ちゃんは、
私とみっちゃんが恋人つなぎで手を握り合っていることにも気付いていない様子だった。
お姉ちゃんとすれ違った後、みっちゃんは楽しそうにウインクしてきた。
私はみっちゃんの手を、少し強く握った。
脱衣所に来ると、みっちゃんはひょいひょいとジャージを脱いだ。
今朝目にしたのと同じ、水色の下着。
何のためらいもなくそれも脱ぎ捨てて、あっという間に裸になってしまった。
こんなに近くでみっちゃんの裸を見るのはいつ以来だろう。
キュッと持ち上がったおしりが健康的で、光が反射するくらいスベスベだった。
「ちぃちゃんも脱ぎなよ。だいじょーぶ。あたしは笑ったりしないよ。」
前かがみになってあそこを押さえていた私は、勇気を出してボタンを外した。
恥ずかしかったけれど、全てを隠さずにみっちゃんに見せた。
「ちぃちゃんのちんちんがボッキしてんの、初めて見るよ。」
「うん…あたしも見せたことないし…。」
「今日の学校でも、あの時はこうなってたの?」
「…そうだよ。」
「そっかぁ。そうだったのかぁ。」
みっちゃんは脱ぎ落とした自分のショーツを拾い上げ、感慨深げにそれを眺めた。
「これ、欲しい?」
「…いや…えっと…」
「今日の記念にあげるよ。」
いつもの冗談のつもりだったんだろうけど、そんなことを言われると、
まるでこれっきり最後みたいで、まだ何もしていないのになんだか切なくなってしまう。
「なにシケたツラしてんだよー。」
「なんでもないよ…。」
背中の洗いっこをして、髪を洗って、一緒に湯船に浸かった。
少し見ない間に、みっちゃんのウェストはとても細くなって、
そこからヒップにかけてのラインがとてもキレイだった。
「みっちゃんは髪の色変わんないね。あたしも少しは茶色だったのに…今じゃただの真っ黒。」
「昔みたいに髪、結ばないの?かわいーのに。」
「あたしにはもう似合わないよ…。」
「えぇ〜?そんなことないって〜。」
みっちゃんは私の髪に触ってきた。
「ほら、やっぱり可愛い。なぁんだ、こうするとちぃちゃん、昔のままだ。」
ストレートになった濡れ髪に、穏やかな笑み。
みっちゃんが年上のお姉さんみたいに見えて、ドキドキした。
部屋に戻った私達は、とりあえずベッドに腰かけた。
私は思いきって、さっきから言わなければと思っていたことを話した。
「あのね、みっちゃん…今更なんだけど…エッチするっていっても、
あたし…どうしたらいいのかぜんぜん分からないから…」
私が言うと、みっちゃんは手をひらひらさせながら笑った。
「それなら心配いらないよ。あたしはAVとかいっぱい見た事あるから、大体分かってる!」
「え…そんなの見た事あるんだ…?」
「男子と遊ぶと、よくそういうの見せられるんだよね〜。エロいマンガも読んだことある!」
「そ…そうなんだ…。」
「だからちぃちゃんは安心して全てをあたしに任せなさい!」
「あはは…うん…そうする…。」
みっちゃんに促されて私は立ち上がり、一緒にパジャマを脱いで裸になった。
「キスしよ。」
こうやって近づくと、みっちゃんの背は高くなったんだなぁと改めて感じる。
目を閉じると、みっちゃんは私のあごに手を添えて、優しく上を向かせてくれた。
みっちゃんの髪がサラサラ流れる音がして、顔が近づく気配がする。
息が数回鼻をくすぐった後、まっすぐに結んだ私の唇に、柔らかいものが静かに触れた。
「…っ。」
私とみっちゃんはキスをした。
「…何年ぶりかな、ちぃちゃんとキスするの。」
「これがファーストキスってことにしておこうよ…。」
「うん。そだね。あの時は、あたしもふざけてただけだし。」
「ねぇ、みっちゃん?」
「なに?」
「ハンバーグ、食べたでしょう?」
「ありゃ、分かる?」
「うん。みっちゃんの口、ハンバーグの味がする…。」
「そっかぁ。ちょっとジュース飲んだくらいじゃダメなのかなぁ。ごめんねー。」
「いいの。ぜんぜん嫌じゃないから。」
みっちゃんは、少し困った顔をして恥ずかしそうにした。
私はもっとキスをしたくなった。
『チュッ、チュッ、レチュッ…』
2人でベッドに寝転がり、キスを続けた。
少しだけ口を開いて、舌先を絡めながら互いの唾液を分け合った。
そうしながら、髪とか、胸とか、背中とか、お互いの身体を撫で合った。
「みっちゃんは…おなにーってしたことある?」
「あたしはない。ちぃちゃんはあるんだ?」
「うん…たまに、かな…。」
「それ知ってる。シコシコ、ってするんでしょう?今度見せてね。」
「えぇ…」
「でも不思議だなぁ。おっぱいなんて、自分で触ってもぜんぜんなのに、
ちぃちゃんに揉まれると、なんだか気持ちいいよ。」
「あたしも、みっちゃんの手が気持ちいい。」
「ねぇ、ちぃちゃん。ちんちん触らせてくれる?」
「う、うん。」
みっちゃんの指が、私のあそこに触れた。
「ひゃっ!」
私が興奮しすぎているせいなのか、みっちゃんの指は冷たくて、
その感触が強烈に伝わってきて、思わず声が出てしまった。
「すごーい、こんなに硬いんだ!」
みっちゃんが驚く間にも、あそこはさらに硬さを増して、ピンク色の先端がいっぱいに露出してしまう。
「先っぽがヌルヌルしてる〜。」
「うわっ…ほんとだ…。」
みっちゃんよりも、私のほうが驚いてしまった。
あそこがこんな風になるのは、初めてだった。
「もしかして、もうやばい?出ちゃいそう?」
「かも…しれない。」
「じゃ、わたしのあそこも見せたげるね。」
みっちゃんが膝を立てて座り、脚を開いた。
薄いフワフワの毛の下に、キレイなスリットがある。
「触っていーんだよ?」
指でなぞってみると、ぷにぷにしていて、すごく柔らかかった。
「なんか…変な気分…。」
「なにが?」
「こんなにお互いのこと知ってるのに、まだ知らない場所があったなんて…
みっちゃんのあそこを見るの、初めてだから…。」
「まぁ、いくら親友でも、ふつーはあそこは見せないよねー。
てか、ここにちぃちゃんのちんちんが入るんだよ。なんか信じられないけど。」
みっちゃんは自分の指をペロペロ舐めて、その指をあそこに撫でつけ、唾液で湿らせた。
「これで少しは入れやすくなるかなぁ。さ、いいよ、ちぃちゃん。準備できた。」
「うん…。」
みっちゃんが下で、私が上になって、背中に手をまわして抱き合った。
わたしのあそこが、みっちゃんの入り口に当たる。
「ココ…?」
「うん、そう…そのまま入れて…。」
みっちゃんは目を閉じた。私は思いきっておしりを少し突き出す。
すると、みっちゃんの身体がビクッとなった。
「…痛っ!」
「あれ…違ったかな…」
「違う、そこでいいの…!そのままして…!」
「ほ、ほんとに…?」
「痛いからっ、一気にやっちゃってよっ…!」
場所を間違えているのかと思うほど、抵抗が大きかった。
私の一部がみっちゃんの身体に突き刺さっていく。
「みっちゃん…大丈夫…?」
「平気…。」
「でも…みっちゃん、泣いてる…。」
「ちょっと痛くて涙が出ちゃっただけだよ…それより、もう全部入ったの…?」
「ううん…まだ半分くらい…。」
ひっかかったようになって、それより奥には入っていかなかった。
多分、これ以上は無理だと思う。
私はそのまま動かずに、みっちゃんの痛みが少しでも和らぐようキスをして唇を吸ってあげた。
「ごめんね、ちぃちゃん…あたしから言い出したのに…
だめだなぁ…思ってたより何倍も痛いや…。」
「謝らないで…これだけで十分だよ…。」
「ちぃちゃん、気持ちいい…?」
「うん。すごく気持ちいいよ…上手く言えないけど…
温かくて…ヌルンとしてて…先っぽがピリピリする…」
「そうなんだ…いいなぁ、ちぃちゃん…気持ちよさそうで…
あたしにもちんちんがあったらなぁ…そうしたら、ちぃちゃんとエッチできるのに…。」
「そうだね…そうだったらよかったかもね…。」
私が少し笑ったら、みっちゃんも笑ってくれた。
「ちぃちゃん…そろそろ動いてみて…。」
「もう平気なの…?」
「多分…でも、ゆっくりお願いね…。」
「大丈夫だよ。どうやって動けばいいのかよく分からないから、ゆっくりとしか出来ないよ…。」
半分ほどみっちゃんの中に入っていた私のあそこを、さらに半分くらい引き抜いて、
先っぽだけを静かに出し入れさせるようにした。
腰に力を入れて、間違って深く突いてしまわないよう慎重に動く。
ただでなくてもぎこちない動きが、さらにひどくなって、ロボットみたいに変な動きになってしまう。
息がすぐに荒くなった。
「んっ…んんっ…」
「ちぃちゃん、いきそうなの…?おしりが震えてるよ…?」
「うんっ…はぁっ…もう…いっちゃうかも…。」
「フフッ…ちぃちゃんソーローなんだ…。」
「あっ、みっちゃん…ああっ…もう出ちゃうっ…!」
「いいよ…いいよ…。」
「ふぁっ…あぁ…あぁぁ…ああっ…んんんっ…!!」
「っ痛…!」
『トピュン!トピュン!』
みっちゃんに締め付けられて、私のあそこが脈うって、
体液が1滴ずつみっちゃんの中に流れていくのが分かる。
「ちぃちゃん、いっちゃった…?」
「うっ…んっ…今、いってる…」
「変な顔…フフフ…」
「見ないでよぉ…。」
「だーめ…見ちゃうよ…あたしにはそれくらいしか楽しみがないもん…」
「そのうち、みっちゃんも気持ちよくなれるよ…きっと。」
「そうだといいな…。」
「そうなるまで、またエッチしよう?私がんばるから…。」
「いいよ…ちぃちゃんがそう言うなら…またエッチしよう。…もう終わった?」
「うん…全部出た…待って…今、どくから…」
私は起き上がり、みっちゃんのすぐ横に仰向けになった。
あそこの先っぽには白い粘液の粒が残っていて、そのまわりはみっちゃんの体液で少し光っていた。
「ちぃちゃんのセーシだぁ。それがいっぱい、あたしの中に出たんだね。」
おなかをさすりながらみっちゃんが言った。
「血が出たらどうしようかと思ってたんだけど、平気だったから良かったわ。」
「でも、すごく痛そうだった…。」
「ま、最初はそんなもんだって。覚悟はしてた。」
みっちゃんが私の肩を掴んで、身体を横に向けさせた。
枕に2人で頭をのせ、鼻と鼻をくっつけながら、見つめ合った。
「ちぃちゃん、あたしと付き合わない?あたしの恋人になるの。」
「い、いいの…?」
「うん。これからは、ちぃちゃんは親友じゃなくて、あたしの彼女になるのだ。」
「うわぁ…嬉しいな…さっきから、ずっと夢を見ているみたい…」
感情が押さえきれずに、言いながら次第に涙声になっていく。
「ごめん…泣いちゃう…」
顔を歪める私を、みっちゃんは胸元で抱きしめてくれた。
「…ちぃちゃんの気持ちは分かってた…。
それであたしなりに、機会を探してたつもりだったんだけど…
でも、もうちょっと早くこうしていればよかったかな…。」
みっちゃんはポタポタ流れ落ちる私の涙を指で拭った。
私が泣きやむまで、ずっとそうしてくれた。
「これであたしとちぃちゃんは、お姉ちゃんの先を越しちゃったね。」
「ど、どうだろ…。」
「だってお姉ちゃんって、今まで彼氏出来たことないでしょ?」
「相変わらず荒んでるとこを見ると、ないと思うけど…。
むしろ、茉莉ちゃんとアナちゃんを未だに狙ってるんじゃないかな…。」
「あー、それあたしも思う。犯罪だよね〜。」
「でも…お姉ちゃんなら、あたし達のことを、分かってくれるんじゃないかな。」
「お?バラすつもり?」
「そうじゃないけど…もしバレても、お姉ちゃんになら、いいかなぁって…」
「あたしは、そうは思わないな。誰に知られたって、構わない。心配ないよ。
あたしが必ずちぃちゃんを守ってあげるから。」
こんなことを言うみっちゃん。
こんなことを言われて嬉しいと思う私。
あの頃には夢にも思わなかった。
「私…みっちゃんと出会えて本当に良かった…ずっと、私と一緒にいてね…。」
「おおげさだなぁ。私はどこにも行かないさぁ。」
私が大真面目に言うと、みっちゃんは屈託なく笑った。
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