「すみません、速水先輩」
「あー、いいのよ、気使わないで」
「カナったら、まさか1人で全部食べちゃうなんて」
と、皆の視線が口のまわりにクリームを付けているカナに集中する。
「わ、私だって、最初はひと切れだけのつもりだったんだよ?
でもあんまりおいしくって、もうひと切れだけって思って食べてたら、
いつの間にか最後のひと切れになっちゃっててさぁ。
速水せんぱいのために買っておいたロールケーキだなんて、知らなかったんだよ〜」
「…ついでに、お前が今飲んでる炭酸も、私がとっておいたものだ」
「え?そうだったの?アハハ、ごめんチアキ」
と、コップに注がれたジュースをグビッと飲むカナ。
「仕方ないから、買い出しに行ってきますね」
「悪いわね、ハルカちゃん。私が差し入れ持ってくればよかったかなー」
「いえ、そんなこと。とんでもないです」
「ハルカ姉さま、私もお供します」
「ありがと、チアキ。じゃあ、カナだけになっちゃうけど…先輩、ちょっと行ってきますね?」
「はいはーい。お願いねー」
手を振ってハルカとチアキを見送る速水。
ガタン、と玄関の扉が閉り2人がいなくなると、速水はこの時を待ちかねていたように立ち上がる。
「ムグムグムグ…」
ひじを付きながらケーキの残りを頬張っていたカナは、上目遣いに速水の姿を追う。
速水は黙ったまま、テーブルを挟んだ向こう側にいたカナの隣に座った。
「……」
カナも黙ったまま口を動かし続け、横目で速水を気にする。
なぜだか、気まずい雰囲気。
「ところでカナちゃんさー、この前の日曜、遊園地に行ったんだって?」
急に明るい声で、速水が言った。
ビクッとなって、カナの咀嚼が止まる。
「藤岡君、だっけ?ハルカちゃんにお弁当作ってもらって、2人で遊園地。いいなー。楽しかったぁ?」
「…ど、どうして速水せんぱいがそれを知ってるんですか…」
カナは口の中に残ったものを一気に飲み込むと、恐る恐る速水のほうを向く。
「ハルカちゃんから聞いたのよ。そのグラスも、お土産で藤岡君に買ってもらったんでしょ?」
「あ、いや、これは…」
とっさに両手でコップを隠すカナ。
「どういうつもりかしら。私に内緒で、デートなんて」
「デ、デートって、そんなんじゃありませんよ!」
「だったら、どうして2人だけで行ったの?」
「それは…藤岡が…そうしたいって言うから…断わる理由もなかったし…」
「ふぅん。つまり、カナちゃんは好きなんだー、藤岡君のこと?」
「ち、違います、藤岡は…あいつはただの友達です…!」
「へー。カナちゃんは友達の話をするだけで、顔が赤くなっちゃうの?」
速水は両腕をヘビのようにまとわりつかせながら、カナを自分のほうへ抱き寄せる。
そして、指でみぞおちのあたりからアゴの先までをツーっと撫でる。
「カナちゃんは誰のものなのか、忘れちゃったのかしらぁ?」
「ご、ごめんなさい、せんぱい…」
「震えてるの?可愛い」
速水はゆっくりとカナを押し倒す。
そして、抱きしめる。
「カナちゃん、いい匂い」
まだ少しだけ幼さの残った柔らかいカナの身体は、甘い香りを漂わせている。
速水を夢中にさせる、媚薬の香り。
速水はその匂いを深く吸いこみながら、舌を伸ばしてカナの首筋を舐める。
「…ぅんっ、ンッ…」
首の付け根にあった小さな傷に速水の舌が触れると、カナは泣いているような声を漏らした。
ぼんやりと赤くなった肌の上に重ねられた、いくつもの細かい爪の跡。
それは、速水に付けられたキスマークを隠そうと、カナが自分で引っ掻いて付けた傷だった。
「…カナちゃん、これ、どうしたの?」
傷に気付いた速水が、険しい顔になる。
「だって…見えちゃいそうだったから…」
「だからって、こんなことしちゃダメじゃない。かわいそうに、痛かったでしょう?」
「ううん…平気…」
「ごめんね。もうやらないから、許してくれる?」
レルン、レルン、と傷を舐める速水。
「うん…」
「じゃあ、キスしよ」
カナは頭を撫でられながら、速水にキスされた。
「んぅ…ちゅぴっ…」
クリームの味がうっすらと残るカナの舌は甘くてフワフワしている。
速水が先に吸い付き、次にカナが応えて、唾液を交換する。
「カナちゃん、キス上手になったわね」
「…だって、せんぱいが家に来るたびに、してるんだもん…」
困ったように言うカナのTシャツを、速水が胸の上までめくる。
「あっ…やぁんっ…」
胸を触られ、甘えた声を出すカナ。
ハルカもチアキも、誰も聞いたことがない、速水だけが知っている、カナの鳴き声。
発育途中のふくらみは、速水の手のひらにすっぽりと収まる大きさ。
けれども、その中心にあるピンク色の小さな突起は摩擦に敏感に反応する。
「チクビが硬くなってきたわよ。カナちゃん、気持ちいい?」
「やぁっ…んぁっ…」
「ほらほら、言わないとやめちゃうぞ?」
クニクニクニ、と指先でこね回す。
「ンンンッー…!」
ギューッと閉じたカナのまぶたから、涙が溢れそうになる。
「やっ、やめて、せんぱい…」
「ダメよ、カナちゃんがイクまでやめない」
そう言って速水は微笑し、カナのチクビを口に含む。
「はぷっ、ちゅぅぅぅ〜、ちゅっ、ちゅっ、ちゅちゅ〜〜っ」
「ンァッ!ンッー、ンンッー!」
ビクンッ、ビクンッ、と震えるカナの身体。
荒っぽく舌先で押しつぶしたり、唾液をたっぷり絡ませながら吸い上げたり。
小さな突起が速水の口の中で遊ばれ、年不相応な快楽がカナを襲う。
「カナちゃんはいやらしいわね〜。処女のくせに、チクビだけでこんなに感じちゃうなんて」
「そんなの、速水せんぱいのせい…むぷっ…んー…!」
まだ言い終わらないカナの舌を捕まえ、速水が激しくキスをする。
同時に指でチクビを刺激する。
「んちゅぅ…レロレロ…あぷっ…」
「ンムゥーッ!ンーッ、ンーッ!」
よだれでヌルヌルになったチクビを指でこすられると舌とは違う摩擦が起き、
頭のてっぺんから足の先まで、肉体の容量を超えてしまうほどの快感がカナに与えられる。
たまらず逃げだしたくなり、身体をよじってパタパタと暴れるカナを、
速水は左腕でしっかり抱き、右手で愛撫し、そしてキスも続ける。
「ぷぁっ…あっ…んふぅっ…」
カナの口の端から、よだれが溢れて流れ落ちる。
「くぅぅんっ…!」
速水に舌を吸われながら、喉の奥からくぐもった声を漏らすカナ。
全身にキューッと力が入る。
カナが寸前であることを悟った速水は、ぷっくりした小さな胸の突起を指の間で挟み、優しくしごく。
「ンッ!ンッ!ンッ!」
ビクンッ、ビクンッ、と電気が走ったようにカナが数回動き、止まった。
「…ぷはぁっ!…ハァ、ハァ…」
限界になって顔を逸らし、速水のキスから解放されると、
カナは魚のように口をパクパクさせて、空気を吸いこんだ。
「可愛かったわよ、カナちゃん」
満足げな速水。
「最近、どんどん短い時間で済むようになってる気がしない?」
「…そんなの、分からないよ…」
「カナちゃんがどんどんエッチになってる、ってことかしら。フフフ」
カナは困ったように、頬を赤くした。
「さ、そろそろ終わりにしないと、2人が帰ってきちゃうわ」
何かを察したように玄関のほうを一瞥してから、
速水はカナを抱き起こし、乱れた衣服を元通りにさせる。
「最後に、もう1回だけ」
唇にチュッと触れるだけの、軽いキス。
「他の誰よりも大好きよ、カナちゃん」
はっきりと目を開いた速水に見つめられ、カナはうん、と肯いた。
ほどなくしてハルカとチアキが戻ってきたが、
色々と揃ったお菓子とジュースを前にしても、カナはしおらしくちょこんと座っているだけだった。
「ちょっと、トイレ…」
少しも手を付けないまま、ふらぁと立ち上がり、行ってしまうカナ。
「…どうしたのかしら?」
「さぁ、カナのことですから…。糖分の過剰摂取で、眠たくなったのかもしれません」
ハルカとチアキは不思議に思ったが、それ以上深く考えることはなかった。
お菓子を口に入れながら、速水だけがひっそりと笑みを浮かべる。
カナをしばらくの間速水と2人だけにしておくと、決まっておとなしくなる理由。
ハルカとチアキがそれに気付くことはない。
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